11月30日から札幌市で開催された第38回寒地技術シンポジウム2022において、弊社 副社長 美寺寿人(国立研究開発法人 防災科学技術研究所 客員研究員 )が、 「北海道の未利用熱活用に資する高熱伝 導舗装を用いた無散水融雪」というタイトルの論文発表を行いました。

2022年12月09日

これまで北海道や多積雪地における無散水融雪施設では、必要な放熱量(設計放熱量)が大きいために、下水熱や地中熱などの低温度の熱エネルギーを利用することが難しいと言われてきました。一般的に、コンクリ―トの熱伝導率は1.6W/m·Kとして設計上取り扱われています。
本論文では、この値を2倍、3倍に向上し、任意の熱伝導率にコントロールする試験内容と、このことにより北海道での未利用熱の活用ができることを示すとともに、これまで舗装体の熱伝導率を「定数」として取扱って、ロードヒーティングの施設設計が行われてきましたが、「変数」として取り扱うことができることで、施設設計の自由度が広がり、全体最適な設計をすることが可能になることを報告します。
また、発表時に使用した「マイナス1℃に設定した恒温槽において、マイナス1℃に冷やした3 種類の熱伝導率の異なるサンプル(10 ㎝×10 ㎝×5 ㎝の直方体)の上に、氷を置き、サンプルの底面に同流量の水温約10℃の水を流して、氷の融解する状況を観察した動画」https://youtu.be/LFENcgQjZE4もご覧いただけます。

広報用 寒地技術シンポジウム報告論文

広報用発表資料20221201北海道の未利用熱活用に資する高熱伝導舗装を用いた無散水融雪

広報資料:実験資料(10℃水を使用した実験)16倍速カウンターあり